ミステリアスで印象的なポーズをとる球体関節の作品。
8月18日から9月1日まで行われておりました手銭吾郎さんの個展に行ってきました。
会場は日本橋馬喰町に今年移転されたSAN-AI GALLERYさんです。
SAN-AI GALLERY WEBSITE
手銭吾郎さんは金属造形の作家さんで
金属の展延性を利用し、回転する金属板にヘラを押し付けて成形する加工方法(へら絞り)と、
当金と呼ばれるアールのついた鉄の塊に、材料となる金属板を当て、上から金槌で一打一打し成形していく技法(鍛金)を用いて作品を作られています。
人体をモチーフに作られており、その作品のプロポーションの美しさと中性的なお顔立ちに目を奪われます。
遠い惑星の人なのか、地球の人なのか、未来の人なのか、古代の人なのか、
人間のか、人形なのか、思いを巡らせ静かな心地よい時間が過ぎてゆきました。
内側から張り出す緊張感のある形は、鍛金ならでは。素材が薄い金属板だからこそできる表現だと思います。
へら絞りで作られた花器などの作品にも目を楽しませて頂きました。
銀色の稲穂のように見えるラインは錫が引かれているそうです。銅とのコントラストがとても綺麗。
作品を拝見すると、とても物静かで職人のように堅い方が作られているのかな、と思うのですが、、、
手銭さんは本当にとても気さくで、作り方など色々解説して下さる優しいお兄さんです。
実物の作品でないと味わえない迫力や美しさがあります。
SAN-AI GALLERYさんでの今回の展覧会は終了されましたが、手銭さんの素敵な作品が気になられる方は是非次回の展覧会へ足を運ばれてみて下さい。