肌寒い日と暖かな陽気の日を繰り返し着実に春が近づいているのを感じます。
少し更新に時間が空いてしまいましたが今月初旬、2月2日から7日まで開催しておりました This looks a bit like an elephant 展を振り返りたいと思います。
多摩美術大学在学中の3年生のグループ展は「概念と見え方」をテーマに、それぞれの専攻で学んでいる分野で新しい表現に果敢に挑んだ作品展示。
conceput
物事を創造することであらゆる物が像として形成されてきた
個人が目にする像というものは人によって様々な見え方、感じ方が存在する
実際我々は目の当たりにしている像という物に対して確かな情報を知っているのか?
個人が思い描いてきた像は情報を与えられた場合、新たにイメージは変化する
私達は現存する物事の姿を見直し新たなイメージを加えることで鑑賞者に今までとは違った思考や感覚を与える試みをする
創られた像 (?) 目に映るイメージ像(elephant)
?=elephant ?
This looks a bit like an elephant これはなんとなくゾウに似ている
工芸学科 ガラスプログラム 片山 洸希さん
目には見えない「大気」をガラスで表現しているそうです。
ホットワークで制作。
ガラスが柔らかいうちに入った空気の粒がきらきらとして綺麗です。
人がイメージする魂の形の様にも見えてきます。
生産デザイン学科 テキスタイルデザイン専攻
小林 萌寧さん
新聞紙をくずして紙をすき直し土台を作ります。
そこに写真を転写しているそうなのですが、新しい表現を模索する姿勢にとても驚かされます。
油画科油画専攻 柴田 純椰さん
廃墟で撮影した建築物の写真を切り抜き、コーラージュの様にして絵の構図を決めるそうです。
それぞれの建物のパースが異なり、廃墟の不思議な世界をより際立たせています。
擬人化させた動物は昔から伝わるサイン・シンボルとしての意味を含ませています。
工芸学科金属プログラム 柏木 一花さん
意味深な空間づくりをしながらも作品に持たせた意味について多く語らない柏木さん。
言葉による固定概念を鑑賞者に抱かせたくない。とのことで、イメージを無限に開放した作品づくりを心掛けているそうです。
4月から学部最高学年、4年生になる彼らの作品がとても楽しみです。